前々から正確な重量を測りたいなというケースが多かったのですが、Amazonのプライムデーを機に「はかり」を購入しました。
Amazonを見れば、よくわからない中華製のはかり(デジタルスケール)があるのですが、耐久性や精度が不安ということで、少しお高い気もしますが、メーカー製のものを購入することにしました。それ以外にも、食品関係でよくわからない中華製のものを使いたくないなんて方もいるかもしれませんね。私は自転車部品の計量に使うだけなので、そういった清潔感みたいなのはあまり気にしておりません。
0.1g単位で計量するという条件で探した結果、今回レビューするタニタの「KJ-212」を購入することにしました。
余談ですが、プライムデーの日に購入したというだけで、別に安くなっていたわけではありません。
さて、レビューしていきます。
目次
個人的な用途
私の個人的な用途について書いておきます。というのも、この手の製品は使用者の用途や立場によって感想などが変わってくるからです。
私の使途としては、自転車用品の正確な重量の測定になります。
例えば自転車のサドルの重量などを量ります。細かいもので言えばネジ1本の重量でも量ります。軽いものになると、1g以下なので0.1g単位での計量が行いたいわけですね。
お料理関係で読みに来ていただいている方には、部品の重量を測定する意味が分からないと思うかもしれませんが、コアな自転車乗りなんてそんなものです。
というか、私はブログを書いている立場上、コアなユーザーに対応するため部品の正確な重量を測定することには個人的な興味以上の価値があります。
話が脱線してしまいましたが、このはかり(デジタルスケール)はタニタ的にはキッチンスケールとして売り出している物なので、本来はお料理向けということですね。おそらくお料理関連で検索されてたどり着く方が多いのではないのかなと思います。
ですが、私の使途は上述の通りなので、お料理に欠かせないであろう清潔感や台所周りでの防水、利便性みたいな観点からは評価は難しいです。気を付けてレビューしますが、参考までにお願いします。
「KJ-212」の製品仕様
今回購入したタニタのKJ-212の製品仕様について特徴を簡単に取り上げます。
始めに、メーカーの製品ページはこちらです。
https://www.tanita.co.jp/product/g/_TKJ212WH/
Amazonのページはこちらです。
また、製品ページに掲載されている製品仕様は以下になっています。
計量範囲 | 0 ~ 2000 g |
---|---|
最小表示 | 1g 微量モード:0.1g (0~200g) 0.5g (200~1000g) |
計量精度 | 通常はかりモード 0gから500gまで:±2g、500gを超え2000gまで:±3g 微量モード(0.1g) 0gから50gまで:±0.2g、50gを超え200gまで:±0.3g 微量モード(0.5g) 0gから250gまで:±1.0g、250gを超え1000gまで:±1.5g |
表示文字高 | 28mm |
追加計量(0表示機能) | あり |
オートパワーオフ | 約6分 |
地域設定 | 5区分 |
水・牛乳mLモード | あり |
シリコーンゴム脚 | あり |
シリコーンゴムカバー | あり |
フック/穴 | フック穴(S字フックなどで吊るすことができ、未使用時はスライドして収納できます) |
測定方式 | 電気抵抗線式 |
電源 | DC3V 単4形乾電池×2本 ※マンガン乾電池、アルカリ乾電池どちらでもご使用になれます(注意:種類の異なる電池を同時に使用しないでください) |
主な付属品 | 取扱説明書(保証書付)、シリコーンゴムカバー、お試し用電池:単4形乾電池(R03)×2本 |
主な材質 | ABS、PET、シリコーンゴム |
JANコード | 4904785713123 |
---|---|
商品寸法 | 幅 130mm × 高さ 27mm × 奥行 196mm (計量皿:約 幅127×奥行127mm) |
本体質量 | 約 364g(乾電池、シリコーンゴムカバー含む) |
個装箱寸法 | 幅 170mm × 高さ 244mm × 奥行 34mm |
個装箱質量 | 約 446g |
製造国 | 中国 |
保証期間 | 1年 |
それ以外にもしれっと大事なことが製品ページの上の方に書いています。
計量カップいらずの体積測定
計量カップを使わずに、水や牛乳(普通牛乳)の容量を測れます。
製品ページより引用
これは人によっては嬉しい機能でしょうか。私は料理をそんなに凝ってするわけではありませんが、計量カップを調味料別であれもこれもとと使っていると、計量カップが足りないなんてことになった覚えがあります。そんなときに使える嬉しい機能でしょうか。普段の料理ならまだしも、お菓子作りなんかではちょっと嬉しい機能かもしれません。
それ以外に、次の項のことも書いてあります。
重力補正機能
重力の影響を補正する地域設定機能
製品ページより引用
しっかりした量りだとこんな機能がついているんですね。理論的には、地域によって重力(正しくは遠心力かな)の影響が違うために、地域によっては正しく計量できないということが(理系男子諸君には)一般に知られているのですが、これを補正してくれる機能があるようです。
これがあるから中華デジタルスケールは嫌なんですよね…逆に国内メーカーでも補正機能なんて入れているとは思っていませんでした。
説明書を見た感じ、日本国内でのみの設定になっています。でも日本国内で5つの補正設定が用意されているというのは、タニタが真面目に製品開発を行っている証拠だと思います。
実は、日本国内に限れば重力の影響はそこまで大きく値を狂わせるほどではありません。
例えば、日本を南北に長いものと考えたときに、中心にくる大阪を基準で考えてみます。このとき大阪で1kg(1000g)ぴったりの物を北海道で量ると、+0.8g程度になります。逆に南の沖縄本土で量ると-0.7g程度になります。
このキッチンスケールは最大2kg(2000g)なので、普通なら2g以下の差です。ですが、タニタはそのわずかな差も手を抜かず重力の影響を補正してくれる機能を搭載しています。素晴らしいですね。
さて、仕様についてはこれぐらいにして、実際のレビューをしていきます。
フォトレビュー
フォトレビューをしていきます。外箱はこんな感じです。
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私が購入したものの外箱はこんな感じでした。いたって普通です。表面はシンプル、裏面には細かい説明が載っています。
次に、開封して中身を確認していきます。
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中に含まれているものはこのような感じでした。本体、テスト用電池、説明書(保証書)です。この製品特徴として取り外して洗えるシリコンカバー付きとのことですが、これは既に本体に取り付けられており、簡単に着脱が可能です。
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あとは製品本体を見ていきます。
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正直本体周りの写真はいらないような気がしますが、掲載しておきます。
正面は測量台とモニター部。背面には注意書きと電池を入れる場所があります。電池は工具なしで取り換えできるタイプです。
物を量る台の部分に関しては、シリコンカバーを外すと、本体と同じ色のプラスチックの台が出現します。きれいに反射するぐらいには仕上げが綺麗です。ただし、少し傷つきやすいなと感じました。
あとはキッチンで使うことを考えられているのが良くわかる背面のフック用の穴ですね。引き出し式になっていて、使うときだけ引き出せば良さそうです。見栄えにもしっかり配慮が感じられました。
最後にモニター表示についてみてみます。
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表示に関しては写真のキャプション通りです。それぞれのモードで0.1単位か、1単位で量ることができるモードが選べます。また、重量を量るときには何の表示もありませんが、水の体積を量る場合は水に「W」のマーク、牛乳の場合は牛乳瓶のマークに「M」がついた表示が点灯します。小さな表示ですが、右上の単位も体積を量るモードだとmLになっているので気づきやすいと思います。
また、初期起動時は前回にどのようなモードで終了しても1g単位の重量測定モードで起動するようになっています。
フォトレビューに関してはこれぐらいにして実際に使ってみたいと思います。
精度を確かめてみる
さて、スケールとしては大事なのはやはり精度ですよね。
タニタ的には重力補正機能まで入れているので、精密測定には自信があるのでしょう。身近なものを使って精度を確かめてみます。
では身近なもので細かい重量の目安を知ることができる1円玉を使います。ご存じの方も多いかと思いますが、1円玉は1gになるように製造されています。なので、1円玉を使えばある程度の精度を知ることができます。実際に1円玉5枚を使って精度を確認してみました。
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結果はご覧の通りですが、完璧です。0.1gのずれもありませんでした。非常に高精度です。素晴らしいです。
あとは参考程度にということですが、水と普通牛乳の体積も図ってみました。と言っても、私はそんな凝った料理はしませんし、正直どこまでが許容範囲かなどは知らないため私がやった結果を見て各自ではんだんしてください。そこそこ精度は良いかな?っていうのが私の感想です。
まず事前準備として計量カップをはかりの上にのせます。
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この状態で0表示というボタンを押せばこの状態が0になります。
ここから計測を行っていきます。
では、まず水を量ってみました。計量カップは我が家で長年使われている出所不明のボロボロな物です。結構適当な精度なんじゃないかと思っています。
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水を足しながらここだと思ったラインで止めました。水は表面張力があって正しいラインがわかりにくかったりするので、十分な精度があると考えられます。
次に、牛乳を量ってみました。捨てるわけにはいかないので、こちらも継ぎ足しながら様子を見ました。今回は200mLの表示で止めました。
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少しオーバーしてしいましたがこんな感じでした。正しいかどうかは
牛乳は水に比べても表面張力で水平のラインがわかりにくいので写真だとわからないと思います。見た感じではほぼ水面が200mLの位置なので大きくずれているということはなさそうです。
この結果はそもそも机の面が完全に水平でないであろうことや表面張力でラインがわかりにくくなっていることを加味すれば十分な精度だと私は思いました。最終的な判断は皆様にお任せします。
個人的な感想
個人的には精度も良く、タニタの真面目な姿勢が伝わってくる良い製品だと思いました。
使用感などはあまり書いていませんが、起動から計量可能になるまでもおおよそ3秒、風袋引き(0表示)は一瞬でできるので、操作感は良好でした。
ボタンの大きさや表示の大きさも大きいため扱いやすく、一目で何ができるボタンなのかがわかるのも良かったです。
シリコンカバーも簡単に外せてお手入れが簡単なのもポイントは高いです。最初にゴムの嫌な臭いがする製品もありますが、嫌な臭いではありませんでしたが、多少は新品の臭いがするなと思いました。他の中華製に比べたらずっとましです。
さて、あまり不満点は書いていなかったのですが、私の用途で言うなら全く文句はありません。1円玉を5枚載せても狂いはありませんでしたし。
しかし、おそらく本来のキッチンスケールという用途でいうなら間違いなく不満になるであろう点が、防水ではないことですね。これに関しては上位製品を選べば解決する問題なので、これに関して文句を言うのはお角違いだと思います。防水がそこまで大事なら上位製品を選べってだけですね。
シリコンカバーがある以上は多少濡れているものを置くぐらいなら問題はないはずですが、誤って水がかかってしまうとまずいでしょう。防水がいるかいらないかは予算とご自身の用途で相談すれば間違いないですね。
まとめ
個人的には満足の出来でした。精度もいいですし、使いやすい。あとは、タニタの真面目さが伝わってくるところもいいですね。
私の目的は簡単に計量するだけなので、文句なく達成できましたが、お料理目的の方は私のレビューをみてどう感じたでしょうか。
こんなのが欲しかった、これぐらいでいいと思えるなら買いだと思います。お値段から見ても文句なしです。
一つ言えるのは防水を求めるなら別製品の方がいいかと思います。これに関しては機能的にどうしようもないですし。
最後にAmazonのリンクを置いておきます。
以上です。お読みいただきありがとうございました。