引っ越してからネットワーク環境が滅茶苦茶になったので、色々環境を組み直していました。
その一環としてVPNサーバーも再構築の流れになったのですが、OpenVPN以外の手段はないかと探したところ、WireGuardというソフトがあることがわかりました。
そして、実際に環境構築の作業を調べていたのですが、一言で言えば面倒そうな感じでした。OpenVPNもはたから見たらそうだと思うのですが、VPN周りは設定が面倒ですし、いざ上手くできないとルーティングが上手くいっていないのか、それとも設定ファイルが間違っているのかがわからず苦労する場合もあります。
そのため、簡単にセットアップできるP`iVPNというものを見つけたときは嬉しかったですね。簡単にセットアップできるというのは嬉しいですし、何より人為的ミスで無駄な時間を使わず済みます。
PiVPNは調べてみると大抵の方がRaspebrry Piで設定しています。ですが、私が使っているのはOrange Pi3というARMCPUの搭載されたSBCで似てはいますが、決してRaspberry Piというわけでもありません。PiVPNのサイトは以下です。
このサイトに書いてあるように、PiVPNはRaspberry Piのために設定されたVPNをセットアップするためのスクリプトです。
やはり、「Raspberry PIのためのものでOrange Pi使えないのか」なんて思いました。ですが、よく考えれば、OSはあくまで仮想化を提供するためのソフトウェアなので、スクリプトはある程度互換性はあるはずなのです。そのため、使えないというのもおかしな話なので、ダメ元で試してみることにしました。
とりあえずRaspberry Pi OSはDebianをベースに設計されたOSであるため、Orange PiにインストールしておくOSにDebianを利用してみることにします。
基本的にライブラリの位置やパスの関係だと思うので、Ubuntuなどの別系統のOSであればさておき、Debian等であれば動く可能性が高いと考えました。
PiVPNを入れる前提として、外部に解放されたポートがあること、直接IPを入力することでアクセスできる状態にあることを前提とします。
後は実際に手順に従ってPiVPNを導入します。VPNの種類も選べますが、私はWireGuardを選びました。
curl -L https://install.pivpn.io | bash
これを入力してあとはセットアップウィザードの通りに勧めます。
すると、スクショなどは取っていないので忘れましたが、raspberry Pi OSの場合とは違うことを聞かれるシーンが一度だけあり、内容的には「Raspberry Pi OS以外の環境で実行してるけど設定とか大丈夫か?」みたいなことを聞かれます。
私は問題ないと思ったのでそのまま指示通りセットアップを行いました。
そして何事もなくセットアップは終わりました。
あとはユーザー用の設定ファイルを生成してみます。
pivpn add
これも指示通り実行します。
1回だけここで躓いたのが、どうもクライアントで使えない文字があるみたいで、一度"_"か"-"どちらかわかりませんが、それが引っかかってしまい設定ファイルをインポートできないことがありました。
ですが、全てを英数字にした結果問題なくインポートすることができました。
後は実際に繋がるかを確認するだけです。問題なく繋がりました。
PiVPNはRaspberry Pi専用だと思っていましたが、Debian系のArmbianをインストールしたOrange Pi3でも問題なく動作することが確認できました。
というわけで、Raspberry PiでなくてもDebian系のOSであれば気軽にVPNを導入できるので、気になる方は是非やってみてください。
以上です。お読みいただきありがとうございました。