私は自作PCを使っていますがJONSBOの「U4」というケースを使っています。このケースはATXケースとしては小柄、安価でありながらアルミケースにサイドパネルは強化ガラスというなかなかコスパや特徴に優れたケースです。
私がこのケースを購入した理由としては置き場所の都合で小型ケースが欲しかったというのが一番の理由です。
ただ小型ケースには制約がつきものがセオリーでこのケースの場合は最大GPU長が少し短めというのが制約になっています。
このケースの最大GPU長は公称値で「310mm」という表記になっています。ハイエンドグラボを積まなければ気にならないぐらいの制約なのですが、最近VRをするようになってからハイエンドグラボが欲しくなってしまいどうにか積めるものはないかと考えました。
昨今のハイエンドグラボの長さはほとんど310mmを超えるものばかりで330mm前後のものが多い気がします。RadeonがGeForceに追いつき始めたので消費電力を増やしてでも高性能化しようとした結果、グラボが長くなってきました。
そんな中で、RadeonのハイエンドチップのRX6800 XT搭載で長さが310mmという自分にとって嬉しいグラボを見つけたのでそれをJONSBO U4に積んでみたというお話です。
結論から言うと積めますが、注意事項がいくつかあるので最後まで読んでいってくださいね。
私が買ったグラボの詳細は以下の記事にあります。
目次
私の自作PC構成
あまり必要ないかもしれませんが私のPCの構成を書いておきます。マザボが違ったからと言って寸法が大きく変わるなんてことはないのですが、結果から言えばギリギリケースに収まったのでこれも大切な可能性があるので。
必要そうな情報のみ列挙します。
ケース | JONSBO U4 シルバー |
GPU | RD-RX6800XT-E16GB/TP |
マザーボード | X570 Taichi |
CPUクーラー | 忍者五 |
フロントケースファン | サイズ KAZE FLEX 100rpm PWM |
電源 | コルセア RM850x(2018) |
他の拡張カード | なし |
グラボの「RD-RX6800XT-E16GB/TP」は公称値が「314 x 134 x 54 mm」となっていますが、実際のところこの製品はPowercolorのOEM品でこのPowerColorの同型品の寸法は「320mm*135mm*62 mm」となっています。さらにArkやプレスリリースなどを見ていると「310(L)mm x135(W)mm x54(H)mm」と書いているところも多数。
もう何を信じていいのやらという感じだったのですが、測り方とかブラケットを含むか含まないかなどで変わってくるだろうということで、一番都合のいい「310(L)mm x135(W)mm x54(H)mm」という数字を信じてグラボを選定しています。
JONSBO U4の公称値と考察
まずケースの大きさを見てみると公式サイトによると「205 mm (幅) × 428mm (高さ) × 340mm (奥行き)」だそうです。そして一番気になる搭載可能なグラボの長さは冒頭に書いている通り「MAX 310mm」とのこと。
ここで一つ注意のために公式サイトに書いていないことを書いておくと、ファンを付けないでつめる長さが310mmなので、フロントファンを2個積む場合はそれよりも2ファンの厚み分だけ積める長さが短くなります。大体は25mm厚のものが多いので、ファンを積む場合は「最大で280mmぐらいまで」と思っておいた方がいいかもしれません。
ケースの大きさの割には少し小さくない?と思ったのですが、ケースの吸気の都合で側面から吸気を行う必要があるためにフロントに吸気用スペースを設けているためにケースのサイズの割に少し小さいものしかつめないみたいです。
下の水色で囲んだ部分の穴がファンホルダーを差し込む位置なので、横に見えるスリット分だけ積める最大の長さが短くなってしまっています。
逆に言えば、ファンホルダーを利用しないのであれば公称値よりも長いグラボを積むことが可能です。スリットの部分は余裕を見て測っても20mmぐらいはあるのでファンホルダーさえ外せば「330mm」ぐらいの大きさのものが積むことが可能かと思われます(実際にはやっていませんが…)。
私はファンホルダーにはファンしかくっつけていないので、最悪外してしまえばいいかと思ったのが購入に踏み切れた理由です。最悪ファンホルダーを外してもいいよって人はギリギリを攻めてみてもいいかもしれませんよ。
実際に積んでみた
入るか入らないかぐらいすぐわかるでしょ、そう思いケースに入れようと思ったのですが…
グラボが長いためまずケースにうまく入りません。ケースのフレームに引っかかってしまう。
じゃあ傾けて入れれば…!なんて思ったのですが、斜めすると今度は巨大なCPUクーラー「忍者五」が引っかかります。
なんと面倒な…なんて思っていましたが、頑張って色々傾けたりしても入らないものは入らないので、とりあえず現状邪魔になっているケースのフレームを外すことにしました。
両方外したらやりやすいとは思いますが面倒だったので一番問題になりそうなのがスイッチ類がある方なのでこちらを外して入るかを確かめます。
このフレームを外すにはねじを多くのねじを外す必要があるのですが、ここからは頑張って色々格闘していたのであまり写真を撮っていませんw
戻すのも結構苦労したので疲れて完成するまであまり写真を撮る気になれませんでした…
なので言葉でどのねじを外せばいいか書き残しておきます。外すのは以下のねじです。前提としてファンホルダーを外しておいてください。数字の順番通りに外していくのがおすすめです。
- 上下のフレームを留めている2本のねじx2
- フロントパネルの横の2本のねじ
- ケース内側にあるアルミ部分とねじ止めしている3本のねじ
- フロントUSB用の基盤を留めている2本の黒いねじ
これで外れます。また手順の3の3本のねじの下に防振ゴムのような黒いものがあるのでそれも組付け後に落とすと回収が面倒なので事前に回収しておくのがおすすめです。
さて私の場合はですが、フレームを外すとすんなりグラボを入れることができました。
ひとまずファンホルダーを外していれば間違いなくケースに収めることができることがわかったので一安心です。
そして隙間はこんな感じです。水色の〇を付けている部分がファンホルダーの部分なのでファンホルダーをつけれるかどうかは正直この段階では微妙です。
さて、なのでケースのフレームを付ける前にファンホルダーを付けてみて問題ないかを見てみます。
本当にギリギリで装着可能です。ちなみに通気口になっている部分でわかりにくいと思いますが、下の方はギリギリ当たっていません。
ファンホルダーもつくことが分かったしケースに戻そう!となるのですが、残念なことにこの状態からケースのフレームを付けるのはできません。なので一度ファンホルダーがない状態にして、ケースのフレームをつけてからファンホルダーを付ける必要があります。
さてここで私はフレームを分解の逆の手順で組み立てたのですが、実はこの状態ではぎりぎりすぎてファンホルダーをはめることができません。
ファンホルダーは微妙に傾けてから上から穴にはめるみたいなことをしないといけないので、グラボがギリギリの位置にあるとファンホルダーを傾けるのが難しいために、ホルダーの上下の位置を微調整せざるを得なくなり、そうするとフレームがひっかかってファンホルダーががはめれないです。(言葉で書くと難しいので自分でやってみると意味が分かってもらえると思います。)
なので結論から言うと、ケースのフレームのねじ止めができない場所が存在しますがファンホルダーを付けてケースに収めることができます。
ねじ止めできないのはケース内側から止める3本のねじで防振ゴムがついていたやつです。この場所を固定してしまうと、ファンホルダーがつけれれません。なのでこのねじを留めて組み立てたい場合はファンホルダーを諦める必要があります。
では組み立ての順番を見ていくと、まずフレームとフロントUSB基板が挟まって仮止めができるので、フレームをUSBの基盤で止めてください。
次に電源スイッチとフレームを固定して、フロントパネルを完成させます。
この状態で頑張ってファンホルダーをはめてください。コツがいりますが、なんとか私の場合ははめることができました。ただ、傾けたりする都合で、ファンホルダーとグラボがこすれて傷になると思います。どうせ売る予定もないので傷がついてもいいのですが、きれいに使いたい方はおすすめできませんね。私は外すのが面倒なので傷を確認しませんでしたが外すのが怖いですw
これでぎりぎりですがなんとか310mmとされる搭載可能な最大の長さのグラボを搭載することができました。
後は残るねじを全部とめていくだけなので、上下のフレームとの部分の合計4個を留めてファンホルダーを固定すれば完成です。下から吸気もできているのでエアフローも案外悪くなさそう。
まとめ
公称値の限界の長さのグラボを積むのに挑戦してみましたがなんとか少しだけ無理をすればできましたね。ファンホルダーさえ外せばもうちょっと長いのを積めるという安心感があるのもいいですね。
コンパクトなATXケースですが、現行世代のハイエンドグラボを積めますし、オシャレで安いケースなのでU4は本当にいいケースですね。
本当はこんなに無理してギリギリの長さのRX6800 XTなんか積まなくてもよかったのですが、大きいグラボであればあるほどOCや高負荷時の静音性も高くいいことが多いので、できる限り大きいのを積みたいと思うものです。
まあ実際のところは選択肢がなかったというだけなんです。RX6800 XTのリファレンスモデルが十分な性能で安く、長さが267mmとかなりコンパクトなのでこれが欲しかったのですが、最初に売切れてからはほぼ入手できないという状態に…実は少し望まぬ形でこの大きさのグラボを積んでいるなんていう裏話があったりするのですが、最終的にはケースに収まったのでよかったです。
これで収まらなかったら本当に泣いています。10万弱する買い物ですから…
以上でこの記事は終わりです。お読みいただきありがとうございました。