この度tmchkを更新しました。前回の更新記事で触れた各種出力しないオプションを追加しました。tmchkはRaspberry PiのCPU温度などを計測するツールです。詳細は以下のリンクからご覧ください。この記事は更新内容と細かい仕様、および今後の予定について書かれたものになります。
更新内容
機能を追加しました。内容は、以下のオプションを追加しました。
- "--nocsv" オプション
- "--nograph" オプション
またtmchkの説明ページにエラーコードの対応表および、こちらで確認しているエラー発生時の対応について追記しました。gitを用いらないインストール方法について記述しました。
それぞれのオプションについて説明を残しておきます。
始めに"--nocsv"オプションですが、前回のver.0.03系にて説明をしたのは、csv出力はデフォルトで行われるものであり、出力するしないの設定はできないという風にしていましたが、Raspberry Piのような非力なコンピュータでは少しでもI/O負荷を下げる工夫などは取り入れるべきだろうということで実装いたしました。"--nocsv"オプションを付けることで最初のリリースであったv0.01と同じ出力が可能となります。
次に"--nograph"オプションですが、グラフ出力をしない設定になります。いかなるグラフも出力しない設定です。特定のグラフのみを出力する設定はありません。なのでCSVファイルのみ出力と言ことになります。今後需要があればこの点に関しても考えることにします。このオプションの実装により確実にgnuplotを使うということではなくなりました。そのため、このオプションを使う際のシステム回りの要件が変更となります。理由としては、グラフを出力しないということは何をするのかというとCSVファイルのみ出力を行うわけですが、CSVファイルの出力はこれといって依存パッケージが存在しないためです。そのため、"--nograph"オプションをのみを利用される際の依存関係は「特になし」となります。こちらに関してはtmchkの紹介ページでも更新を行っておきます。
なお今後リリース予定のリアルタイムグラフ更新機能を実装した場合はこの限りではありません。
仕様など
"--nocsv"オプションは内部的には、最初にオプションがついているかどうかを判定して、最後に出力する、しないを決定する形となっているので、ログ記録中の負荷に関しては前回バージョンから変更はありません。時間に関しても厳密に取れているわけでもないので長時間実行するとどんな環境でもずれは発生してきます。この点は仕方ないことなのでご了承ください。
"--nograph"は内部的には、オプションを読み込んだ後、グラフ作成の時点でgnuplotを呼び出さなくなるので、gnuplotがこの場合に限って不要になります。これの活用方法ですが、例えばこれで記録を取ってほかのソフトで読み込むとかが考えられます。それ以外にもこの記事ではwebサーバのパフォーマンスを計測しているのですが、最小限のパッケージしかインストールできないような環境でも動作させることができるので、CSVデータを取得した後に別ツールでグラフ化ができるようになります。上記記事でこの手順を用いて別のグラフを作成しました。
今後の予定
次の更新は大きな機能更新を行う予定です。ほかにこんなことやりたいなーみたいなことを前回の更新記事で書いているのですがそっちのけでやるべき内容だと思ったので優先的にします。
その機能は、結構待ち望んでる人が多そうなのですが、リアルタイムでグラフ化して監視するオプションの追加を予定しています。おおがかりなインストールを行わずリアルタイムグラフ化ができるのは大きなメリットだと思っていますのでどうぞご期待ください。とはいえ、Raspberry PiのVNCとかのGUI環境で直接見れる機能となりますので、SSHのターミナルなどからは直接ご覧になることはできません。なので直接デスクトップを眺めている人向けなので需要があるかは少々疑問に思っています。が、こういう機能は用意していて損はないので頑張って実装しちゃいます。
前回の更新記事で言っていた最適化は次の更新よりは絶対に後になります。まあ割とすぐ着手できそうな気がしますが。
ともかく、他にこんな機能が欲しいとかあればご意見をいただければ検討するのでお待ちしております。githubにプルリクでも、コメントからでもお気軽にどうぞ。
あとは、当サイトは私一人で運営しているので、プログラムを作成する時間をたくさん用意するほど当サイトの更新期間がゆっくりになることをご容赦ください。次は比較的おおがかりな更新になるので次の投稿までは時間がかかるかもしれません。