アウトランクの魔改造計画のその4になります。今回は、ただ単に重量を軽くすることに焦点を当てて改造を行っていきます。
前回はシートポストとサドルを交換して軽量化を図りましたが、今回はタイトルにあるように、カーボンハンドルに超軽量ブレーキレバーで軽量化を狙います。さらに、タイトルにはありませんが、グリップも軽量なものに変えて限界までハンドルまわりの軽量化を目指します。
魔改造計画その1で変速を付けるという本当の意味の魔改造をしているのですが、これが700g近い重量増になっていて、その後に軽量化を重ねてきましたが、そろそろ大きく軽量化できるところも限界に近いので、そろそろ元の重量よりはマイナスに何とか持っていきたいなというのが目的にあります。
というわけで基本的に手を付けていないハンドル周りの軽量化をした際の話を残しておきます。
目次
ハンドル周りの軽量化できそうなパーツ
アウトランクのハンドル周りはハンドルバー、グリップ、ブレーキレバー、ベル、私の仕様であればシフター、そしてそれを支えるハンドルステムで構成されています。
色々調べてみるとこの中で簡単に軽量化できそうなのは以下のパーツです。
- ハンドルバー
- グリップ
- ブレーキレバー
ステムの方はスレッド用のフォークのせいで一般に改造でよく用いられる、DAHONのアヘッドタイプの物などを使うことができないため、軽量化は難しそうでした。
また、ベルは法令順守ということで取り付けていますが、比較的軽量で大幅な軽量化を見込めないため交換しない方針にしました。
部品の選定
軽量化に使えそうな部品を選定していきます。また、今回は改造ベースが3万円程度の車体のため、コスパ重視の部品を選定していきます。故に、メーカー製の部品にはこだわらずスペックが良けれ中華パーツも積極的に採用していきます。
初めにハンドルを選定します。規格は25.4mm径になっているのでこれに合わせます。お察しの方もいるかと思いますが、軽量化と言えばカーボン、コスパのいいカーボンと言えば中華カーボンということで中華カーボンハンドルを使用していきます。調べると100g切り程度がコスパが良さそうです。
中華カーボンハンドルが不安という方は軽量アルミハンドルや、メーカー製カーボンハンドルになると思いますが、どちらもコスパは悪いので、余程のことが無ければ中華カーボンハンドルがおすすめです。私がクロスバイクに取り付けている中華カーボンハンドルは酷使していますが、5年間折れることなく使えています。適当にハンドルを切ったせいでハンドル端がささくれていますが、思った以上に丈夫なので、ハンドルならそこまで心配しなくても良いと私は考えています。
というわけで部品を見繕った結果Liteproというメーカーのブレーキレバーとハンドルバーを使うことにしました。Liteproは軽量部品を得意とする中華メーカーです。カーボンハンドルは以下の製品です。
コスパはかなり良さげです。4,000円程度で100g切りの重量です。
次にブレーキレバーの方ですが、こちらは以下の製品を使用しました。ここは基本的にどれも同じ規格なので細かいことは気にする必要はありません。
こちらも4,000円程度で大幅な軽量化が望めそうです。左右ペアで64gという驚異的な軽さです。
中華メーカーと言えど、結構名前が通っているメーカーなのと、どこかで見たような形なのでOEM生産をしている側かされている側かは知りませんが、品質としては一定のレベルを期待できるということでしょう。
最後にグリップですが、規格は普通のクロスバイクと同じ22.2mmです。子供用のグリップでなければ大半同じ規格です。こちらは国内で正規品の取り扱いがあり、コスパに優れる品があり私イチオシの商品があります。KCNCお値段はなんと1,500円程度です。
EVA素材を使用した軽量グリップです。上位モデルにロックオンタイプのモデルがありますが、重量が嵩むので下位モデルのこちらがおすすめです。だめになったら交換する程度の感覚でガンガン使い倒すのが良いと思います。カラバリも豊富なので交換の際には気分転換としてもおすすめできます。
純正部品の重量
純正部品の重量を計測しました。最初はハンドルバーからです。
純正のハンドルバー重量は197gでした。
次に、ブレーキレバーの重量を示します。
純正ブレーキレバーの重量は173gでした。安価な自転車なのにレ握る部分は金属なので良い部品を使っていますね。固定部分などはプラスチックのようで軽量化も兼ねているのでしょうか。ブレーキレバーの重量を気にしたことがないのでこれが軽量なのかはわかりません。
最後に、グリップの重量を示します。
純正グリップの重量は左右ペアで130gでした。これは価格を考えるとごくごく普通のグリップです。ロックオングリップではない割には少し重いような気もします。
というわけで重量をまとめると、以下のようになっています。
部品名 | 重量[g] |
ハンドルバー | 197 |
ブレーキレバー(左右ペア) | 173 |
グリップ(左右ペア) | 130 |
合計 | 500 |
交換する部品の合計重量は500gでした。
交換後の重量
交換する部品の重量を示します。まずはハンドルバーの重量を示します。カットする前の重量です(580mm)。
カット前で95gでした。本体には108gと書いているのですが、私の個体はそれよりも軽かったです。カットする際には注意点もあるのでそれは後述しますが、ハンドルに取り付けた状態でカットしたので切れ端の重量を差し引きます。
切れ端の重量は12gだったので、交換後の重量としては83gでした。
次にブレーキレバーを測りました。
66gでした。非常に軽量です。公称値は左右ペアで64gなので少しだけ重いですが誤差の範囲です。
最後にグリップの重量を示します。
22gでした。公称値12gなのでかなり残念な重量な感じがしますが、おそらくエンドキャップの重量を含まないと13gだったので含まない重量で掲載しているのでしょう。22gでも圧倒的軽量性を誇るのは変わりません。
重量をまとめ比較するとこのようになります。
部品名 | 交換後の 重量[g] | 交換前の 重量[g] |
ハンドルバー | 83 | 197 |
ブレーキレバー(左右ペア) | 66 | 173 |
グリップ(左右ペア) | 22 | 130 |
合計 | 171 | 500 |
脅威の-329gです。シートポスト交換するよりもコスパが良かったかもしれません。そんな重くない純正部品がついていると思ったのですが、中華メーカーの部品がコスパが良すぎるのか驚くほど軽量化できました。
作業について
ハンドルの部分なのですが、様々なサイトには書いてありますが、パイプカッターは使ってはいけません、切断面がささくれて後から割れてくる原因になります。養生テープなどを巻いてソーガイドを取り付けて鋸で切って切断を行います。
その他のブレーキレバーとグリップは合わせて嵌め込んでくださいとしか言いようがありません。ブレーキケーブルの取付もごくごく普通のブレーキレバーとかわりません。
グリップは水で濡らして滑り込ませると取り付けることが可能です。EVA素材なので、溶剤にあたるパーツクリーナー(ブレーキクリーナー)のような部品では取り付けてはいけません。おそらく溶けます。平らな面があったりするのでそこらへんは好みに合わせて調整という何ら普通のグリップ交換と変わりません。
注意事項はこれくらいでお店でもやってもらえる程度の作業ですね。ご自身でやる場合もかなり簡単な作業に部類されると思います。詳しいことは説明しませんが、調べながらできると思います。
余談ですが、このブレーキレバーは、曲がるとかそんな前評判を見つけていたのですが、数か月使った感じだと全く問題ありません。なんなら1回自転車を倒してしまったのですが、問題ないです。
まとめ
ハンドルバーとブレーキレバーとグリップを交換しました。その結果、329gの大幅な軽量化を達成できました。やっと内装変速を取り付けた分の重量増を取り返せたぐらいの軽量化ができたと思われます。
ですが、ここまで変えてしまうと軽量化できる部分がかなり限られる状態になってしまいました。アウトランクの魔改造記録は一旦ここで一区切りという感じですが、またいじる部分があったらアウトランクの改造記事を掲載していく予定です。
この作業単体の評価としては、値段に対しての効果がかなり大きいので、シートポストは簡単さで非常におすすめでしたが、こちらはコスパ面でイチオシの軽量化になりますね。作業難易度もそこまで難しくありませんし。
以上です。お読みいただきありがとうございました。